こんにちは、結城ぱいんです。
はじめましての方は、ごあいさつもぜひ覗いてください。
ADHD・アスペルガー症候群などの「発達障害」は、近年急速に知られるようになりました。
しかし、10年〜20年前はまだまだ情報が少なかったため、子供の頃に発達障害を見過ごされ、大人になってから診断されたという方も多いのではないでしょうか。
大人の発達障害は、子供の頃とはまた違った生きづらさを抱えがちです。
今回は、発達障害当事者である私が、ADHDやアスペルガー症候群と診断された方向けに、参考となる本をご紹介します。
- 大人の発達障害全般が分かるおすすめ本2選
- 大人の発達障害(ADHD)の方向けのおすすめ本5選
- 大人の発達障害(アスペルガー症候群)の方向けのおすすめ本3選
- 【番外編】「大人の発達障害」当事者が書いた本
- 発達障害についての本は1冊手元にあると安心
大人の発達障害全般が分かるおすすめ本2選
まずは、発達障害全般について分かる、おすすめの本を2冊紹介します。
発達障害にはADHD・アスペルガー症候群・学習障害がありますが、この2冊は、そういった区別にとらわれることなく、発達障害を理解することができる本です。
大人の発達障害 仕事・生活の困ったによりそう本
一生懸命しているのに、仕事でケアレスミスばかりしてしまう…。
遅刻癖が直らない…。
人のことを怒らせてしまうことが多い…。
なんだかもう、いろいろなことがうまくいかない…。
もしかして私、大人の発達障害かも?
大人の発達障害と診断されたけれど、どうしたらいいの?この本は、そんなあなたのための本です。
発達障害が判明して戸惑う方に、まず手にとってみてほしいのが「大人の発達障害 仕事・生活の困ったによりそう本」です。
この本は、そもそも発達障害とはどのような障害なのかを、今悩んでいる当事者向けに分かりやすく解説しています。
体験談形式の漫画を見て「私もこんな感じ!」と思う方も多いはずです。
また、日常生活や仕事での困りごとに対する解決策をマニュアル形式で確認できるほか、治療や支援の受け方も分かりやすく解説されています。
私もこの本を持っていますが、いざという時のお守りという意味でも、手元にあると安心です。
最新図解 大人の発達障害サポートブック
近年、発達障害への関心が高まっています。
本書は、発達障害の特徴や診断の流れ、相談機関などについてやさしく解説しました。
また発達障害の方が日常生活を送り、仕事をしていく中で、生きづらさを感じやすい場面を具体的に取り上げ、その対処法やサポート例を紹介しました。
ソーシャルスキルやビジネスマナーの基本、自立に向けたヒントを盛り込んでいますので、ご本人はもちろん、ご家族や周囲の方にとっても、役立つ情報が満載です。
「最新図解 大人の発達障害サポートブック」も、発達障害について当事者が学び、生活に役立てることのできるおすすめの本です。
発達障害を抱えながらも自立するためのヒントが、1冊にぎゅっと詰まっているのが特徴です。
情報量が多いですが、図解が入っているので、文字数の割には読みやすいのではないでしょうか。
発達障害について詳しく知っておきたい当事者の方や、すでに社会人として働いていて、障害を抱えながらも活躍したいと思っている方にとっては、非常に参考になるはずです。
内容の詳しさでいえば、医療や福祉の専門書並みかもしれません。
大人の発達障害(ADHD)の方向けのおすすめ本5選
ADHDといっても、人によって症状は様々だと思うので、自分に合ったタイプの本を選んでみてください。
図解 よくわかる大人のADHD
ADHD(注意欠陥多動性障害)は、かつて子どもに特有の障害と考えられていました。
しかし現在では、集中できない、多動傾向があるなどのADHDの行動特徴は大人になっても残ることがわかっています。
子どものときには特性として受け入れられていても、進学や就職、結婚などによる新しい環境で理解が得られずにストレスに直面している人も少なくありません。
本書は、ADHDの基礎知識と診断基準・治療法、大人が抱える困難の特徴、それを解消するヒントをわかりやすく解説しています。
「図解 よくわかる大人のADHD」は、大人ならではのADHDの悩みにクローズアップした本です。
ADHDというと、子供の障害として捉えられがちですが、大人になってからも症状が続く場合、周りの人とのすれ違いが起きてトラブルになりやすいことが特徴です。
この本では、ADHDを子供だけの障害と考えず、大人だからこその困りごとやその解決策が紹介されています。
また、周りの人がどう対応すべきかという事例も載っているので、家族と一緒に読んで理解を深めるのもいいかもしれません。
当事者にも、支える人にもおすすめの一冊です。
マンガでわかる 大人のADHDコントロールガイド
忘れっぽい、集中力が続かない、意欲がない、落ちつきがない、衝動的…、ADHDやADHDの特徴に悩む人は大勢います。
本書はADHDの特性を持つ人のために、生活をコントロールして、トラブルを回避するための実践的なコツ、アドバイスを、豊富な臨床経験を持つ医師による解説と豊富なマンガで紹介します。
「マンガでわかる 大人のADHDコントロールガイド」は、マンガでADHDについて理解できる本です。
発達障害の中でも、特にADHDの場合、自分の興味のあること以外はなかなか集中できないという方も多いのではないでしょうか。
そんな方は、ぜひこの本を手にとってみてください。
短編マンガ形式で様々なADHDの事例が紹介されているので、飽きることなく最後まで読み通すことができます。
集中力が続かない、活字が苦手…という方におすすめです。
「大人のADHD」のための段取り力
ADHDの人が仕事や家事でうまくいかないのは、目の前のことしか見ていないから。
場当たり的にする作業には連続性がありません。
仕事や家事をスムーズに進めるにはどうしたらよいか。
本書ではADHDの人が苦手とする「時間の管理」「ものの管理」「プランニング」「記憶の補強」「持続力」を5つの課題として、職場と家庭での具体的な取り組み方をイラスト図解。
自分を励ましながら確かな段取り力を身につけましょう!
「「大人のADHD」のための段取り力 」は、段取りや優先順位の付け方にクローズアップした本です。
一口に発達障害やADHDといっても、苦手なことは人それぞれです。
ADHDの場合、マルチタスク能力や集中力の問題ばかりが注目されがちですが、段取りを考えるのができないという方も多いのではないでしょうか。
実は私も、そのひとりです。
ただ、時間管理やスケジュール作成、メモなどの工夫をすることにより、生活が大きく改善することも多いです。
仕事や家事がうまくできずに悩む方は、ぜひこの本を参考にしてみてください。
「大人のADHD」のための片づけ力
本書は、困っていても片づけができない人のための、片づけ方の本です。
単純作業が苦手なADHDの人は、いわゆる「普通の暮らし」をすることに苦労しています。
片づけができません。
不注意、記憶力が弱い、情報を一度に処理できない、などの特徴があるためです。
本書では、絶対守りたい2つの鉄則を軸に、アイテム別、部屋別、職場、それぞれに適した片づけの手順を図解。
片づけを無理なく継続できるコツもあわせて紹介します。
「「大人のADHD」のための片づけ力」は、先ほどおすすめとして挙げた「「大人のADHD」のための段取り力 」と同じシリーズで、ADHDの方の片付けにクローズアップした本です。
自分ではしっかり生活しているのに、部屋が汚くなってしまうという経験のあるADHDの方は多いと思いますし、私も片付けはずっと苦手でした。
ただ、発達障害の特性であることを理解して、自分用に片付けのルールを考えるようになったため、今は部屋を比較的きれいに保つことができています。
身の回りを整理整頓したいけれど、思うようにできないという方は、この本を参考にしてみてください。
ADHDコンプレックスのための “脳番地トレーニング”
うつ病や不眠症、アレルギーなど、他の症状や疾患を持つADHDを「ADHDコンプレックス」と言います。
また、ADHDコンプレックスをはじめ、ADHDと言える脳(=ADHD脳)であるにもかかわらず、ADHDが隠れやすい人たちを、私は、「隠れたADHD脳」と呼んでいます。
「ADHDコンプレックスのための “脳番地トレーニング”」は、発達障害だけでなく、様々な症状や病気に苦しむ方に向け、脳のはたらきに着目しながら生き方を指南する本です。
この本の特徴は、ADHDをタイプごとに分けた上で、対策が紹介されている点です。
「ADHDだからこうすればいい」と決めつけるのではなく、物忘れが多い、やる気が出ない、人間関係がうまくいかない、じっとしていられないなど、タイプ別に解決法を見つけられるのはとても役立ちます。
自分に合った生き方を探したいADHDの方は、この本が特に参考になるでしょう。
大人の発達障害(アスペルガー症候群)の方向けのおすすめ本3選
ここからは、アスペルガー症候群の方向けの本の紹介です。
ADHDと比べると、ネットではアスペルガー症候群の情報が少ない印象があります。
また、障害そのものが差別的な言葉として使われることもあり、正しい情報に行き着くのは大変です。
だからこそ私は、参考となる本を1冊持っておくといいと思っています。
よくわかる 大人のアスペルガー
日本人の100人に1人がアスペルガーといわれます。
仕事が長続きしない、人間関係や社会のルールを守るのが苦手という、生きづらい渦中にあるアスペルガーの本人に、手にとってもらいたい1冊です。
身につけたいライフスキルはなにか、自立への道が見つかります。
「よくわかる 大人のアスペルガー」は、アスペルガー症候群の大人が、自分の特性について理解を深める上で役に立つ本です。
発達障害は完全に治すことはできませんが、どのような障害であるのかを自分で知っておくだけでも、行動が改善できることがあります。
この本では、日常生活の生きづらさや、仕事、恋愛、友人関係など、様々な面からアスペルガー症候群について知ることができるので、障害を抱えながら生きるためのヒントを見つけられるでしょう。
大人のアスペルガー症候群
【うまく生きられないのは、障害があるため?】
社会に出てからアスペルガー症候群で苦しんでいる人は多い。
本人は仕事ができず、友だちが作れずに悩んでいる。
障害のもつ特性が、どう心に影響するかを徹底解説。
「大人のアスペルガー症候群」は、豊富な具体例とともにアスペルガー症候群について解説してある本です。
中立的な視点で書かれているので、当事者の方にも、周りの方にもおすすめです。
当事者の苦しみについてかなり踏み込んで書かれていますが、アスペルガーである私のパートナーは、ネガティブな情報も大事だと言います。
それは、これまで言葉にできなかった辛さを、自分で受け入れられるようになるからだそうです。
後半では福祉制度に関する解説もあります。
マンガでわかる もしかしてアスペルガー!?~大人の発達障害と向き合う~
「人づきあいが苦手」「空気が読めない」「人間関係のトラブルを起こしがち」など対人コミュニケーションを苦手とする特徴があるアスペルガー症候群は、発達障害の一種で、最近では大人のアスペルガー症候群の人も増えています。
この本は大人のアスペルガー症候群について、マンガを中心にして分かりやすく解説し、どのようにしたらさまざまな問題を解決できるようになるかを具体的にアドバイスします。
「マンガでわかる もしかしてアスペルガー!?~大人の発達障害と向き合う〜」は、アスペルガー症候群の人の特徴を、マンガで解説した本です。
すでにアスペルガー症候群として診断された方だけでなく、まだ病院に行っていないけれど「自分はアスペルガーかも?」と思っている方も、気軽に読むことができます。
ストーリー形式になっていることが特徴で、「アスペルガーさん」こと主人公の悩み、そして気づきと改善が流れで理解しやすいです。
当事者の方は、共感しながら前向きに読めるのではないでしょうか。
【番外編】「大人の発達障害」当事者が書いた本
発達障害について知る上では、医療や福祉関係者だけでなく、当事者からの発信を読むことも大事だと私は思います。
そこで最後に、大人の発達障害である当事者が書いた本を1冊紹介します。
「生きづらいと思ったら 親子で発達障害でした」は、発達障害の子供たちを育てている、発達障害当事者によるコミックエッセイです。
この本の特徴は、大人の発達障害と子供の発達障害の両方について、当事者目線で描かれていることです。
自分を責める気持ちや、辛い気持ちを抱えながらも、周りの人の助けを得ながら前向きに生活する姿は勇気が出ます。
医師から発達障害の診断を受けると、どうしてもネガティブになってしまう方は少なくないでしょう。
でも、この本を読めば「きっと何とかなる!」と思えるようになるかもしれません。
当事者視点からのライフハックもあり、参考になる部分も多い、おすすめの本です。
発達障害についての本は1冊手元にあると安心
発達障害についてはインターネットでも調べることができますが、本は役立つ情報が分かりやすくまとまっています。
また、情報の詳しさや正確さという意味でも、本の方が優秀だと思います。
そのため、1冊だけでも本を手元に持っておくと、安心感が段違いです。
さらに、発達障害についての本を読むことにより、自分の生きづらさを受け入れるきっかけにもなります。
今回紹介した本は、Amazonのリンクから立ち読みできるものも多いので、ぜひ覗いてみてください。
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