生きづらさの取扱説明書

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ADHDとアスペルガーは併発する!当事者が感じるその困難

こんにちは、結城ぱいんです。

はじめましての方は、ごあいさつもぜひ覗いてください。

 

ADHDアスペルガー症候群は、両方とも発達障害に分類される疾患です。

症状や特性はそれぞれ違いますが、実は併発することもあります

この記事を書いている私自身、ADHDアスペルガーが併発していると診断されており、社会生活を送る上で困難を感じる場面は少なくありません。

 

今回の記事では、そんな私が感じる、ADHDアスペルガーの困りごとについてお話していこうと思います。

 

ADHDアスペルガー症候群の特性について

 

まずは、ADHDアスペルガー症候群の特性について解説します。

精神科クリニックのサイトから引用しつつ説明していくので、順番に読んでいっていただければと思います。

 

ADHDの特性とは

 

ADHDの症状は、不注意型と、多動・衝動型に分かれます。

 

不注意型の特徴

・物をなくしやすい

・ミスが多くなる

・気が散りやすい

・一点集中し、切り替えが難しい

・段取りよくできない、メールの文章が長い

多動・衝動型の特徴

・思いつくとすぐに行動する

・順番を待てない

・人の発言に割り込む

・一方的にしゃべる

大阪メンタルクリニック

 

特に子どもの頃は、これらの症状が強く出るため、学校生活での困り事が多いです。

私自身、勉強をするときになかなか集中力が続かず、親や先生から怒られていました。

しかし、大人になるにつれて、症状が改善するケースも多いとされます。

実際、自分も、ADHDによる悩みは少しずつ減ってきたように感じます。

 

アスペルガー症候群の特性とは

 

アスペルガー症候群は、自閉スペクトラム症ともいわれ、特に対人コミュニケーションに苦手意識を持つことが多いです。

また、限られた物事にしか興味を持たず、こだわりが強いという特性もあります。

具体的な症状をみていきましょう。

 

社会性の難しさ

・相手の気持ちをすぐに読めない

・新しい環境が苦手

・自分視点だけの思い込みが多い

・空気が読めない

表現・表出の難しさ

・すぐに言葉が出てこない

・書き言葉、喋り言葉などの表現力が乏しい

・言葉の定義が狭く、周囲とのやりとりがずれやすい

・コミュニケーションが苦手

こだわりの強さ

・好き嫌いが極端

・自分のルールを曲げられない

・ルーティン通りにならないと不安になる

大阪メンタルクリニック

 

少し前は「変わった人」「不思議ちゃん」として見られていた人たちも、実はアスペルガー症候群だった可能性があります。

会話が苦手だけど好きなことに対する知識は豊富という、いわゆる「オタク」とされる人たちも、多かれ少なかれこれらの特性を持っているかもしれません。

 

その他にも、アスペルガーの人は感覚過敏などの独特な特性を持っていることもあるとされます。

 

いずれにせよ、生活をする上でコミュニティに馴染めないなど、困難を抱えやすい障害です。

 

ADHDアスペルガーが併発するとどんな困難がある?

 

それでは、ADHDアスペルガーが併発すると、どんな困難があるのでしょうか。

人によって症状は様々なので、一概に「これ」と言い切ることはできませんが、自分の経験からお話していこうと思います。

 

コミュニケーションが苦手

 

ADHDの人もアスペルガーの人も、コミュニケーションには苦手意識を抱えがちです。

ここで「話に割り込んでしまう」「空気を読めない」という症状が合併すると、相手が嫌がっていることに気が付かないまま、ずっと喋り続けてしまうといったトラブルが起きる可能性があります。

 

発達障害を抱える人にとって、周囲に注意を向けるのはなかなか難しいものです。

結果的に、周りの人から嫌われてしまったり、学校の場合はいじめにつながったりするリスクもあるでしょう。

 

興味を持ったことをやめられない

 

アスペルガーの人は、ごく限られたことにしか興味を持たない傾向にあります。

そしてADHDには、過集中という症状があります。

集中力にばらつきがあり、時間を忘れるほど何かに熱中することもあれば、全く作業が進まなかったりするのです。

 

これらの症状が合わさると、自分が興味を持ったことにばかり一生懸命になり、それがやめられず、仕事や勉強に支障をきたすことがあります。

私の場合、一旦読書を始めるとなかなか終われないので、これまで何度も遅刻したり電車を乗り過ごしたりしてきました。

 

このような行動を少しでも改善するには、自分自身で障害を理解し、精神科でカウンセリングを受けるなどの対応が必要だと思います。

 

かんしゃくを起こしてしまう

 

アスペルガーの症状の一つとして、自分なりのこだわりやルーティンがあり、それを守ることができないと不安になるというものがあります。

これにADHDの衝動性が加わり、かんしゃくを起こしてしまうというトラブルは少なくありません。

 

私は成長するにつれてかんしゃくが少なくなりましたが、小さい頃はどうしても大声で泣きわめいてしまうことがありました。

何か伝えたいことがあっても、パニックになると、言葉が出てこないのです。

 

このような状況になってしまった場合、本人はもちろん、周りも理由が分からず困惑することでしょう。

医師や支援員など、専門家の力を借りることが重要です。

 

ADHDアスペルガーの併発を疑ったら?

 

自分自身や家族が、ADHDアスペルガーを併発しているのではないかと心配な場合は、まず専門医に相談しましょう。

自己判断での対応はNGです。

ネットで検索すると、ADHDアスペルガーに関する無料コラムがたくさん出てきます。

このサイトもそのひとつです。

しかし、それはあくまでも参考にするためのものです。

一番の答えは医師が知っていますし、正確な診断のためにはやはり病院を受診しなければなりません

 

精神科というとハードルが高いように感じる方も多いかもしれませんが、まずは気軽な相談だけでも予約を受け付けてもらえるので、ぜひ問い合わせてみてください。

発達障害は、自分の向き不向きを理解して、得意な部分を伸ばせば高い能力を発揮できることも少なくありません。

早めの対処が大切です。

 

ADHDアスペルガー両方の特性を理解することが大事

 

ADHDアスペルガーは、症状だけ見ると全く関係のない障害のように思えます。

しかし、今回解説したように、実は併発することが多い疾患でもあるのです。

日常生活で感じる問題の原因が、発達障害によるものだと判明したら、治療によって生きやすさはかなり変わります。

 

]もし自分や家族が発達障害と診断されたら、ADHDアスペルガーの特性や、その違いを理解しておくようにしましょう。

それにより、患者本人に合った生き方を模索することが、克服への第一歩だと思います。

 

ちなみに、発達障害の特性を理解する上で、いくつか役立つ本が出版されています。

以下の記事で紹介しているので、あわせてチェックしていただければと思います。

 

yuukipine-lifelog.hatenablog.com

 

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