こんにちは、結城ぱいんです。
はじめましての方は、ごあいさつもぜひ覗いてください。
LGBTという概念が広まるにつれ、LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー)に分類されないセクシャルマイノリティについての関心も高まってきたように思います。
中でも、Xジェンダーという言葉を聞いたことのある方は多いのではないでしょうか。
ここではXジェンダーに焦点を当てて、トランスジェンダーとの違いを解説しようと思います。
- Xジェンダーとはどんな性別?
- トランスジェンダーとはどんな性別?
- Xジェンダーとトランスジェンダーの違いは?
- 【補足】トランスジェンダーという言葉について
- Xジェンダーとトランスジェンダーは性自認が違う
Xジェンダーとはどんな性別?
まず初めに、Xジェンダーもトランスジェンダーも「自分をどのような性別として認識しているか」、すなわち性自認の問題です。
世の中の多くの人は、男性に生まれれば男性として、女性に生まれれば女性として生きますが、そんなあり方に違和感を抱いているのがXジェンダーやトランスジェンダーです。
特に、自分自身のことを男女に分類されない性別だと認識していたり、男女に分類されたくないと感じているのが、Xジェンダーの当事者ということになります。
Xジェンダーをさらに細かく分けると、以下の4種類になります。
中性
中性とは、自分の性別を男女の真ん中だと認識している人のことです。
どっちつかずな性別ではありますが、中間であるということははっきりしているのが中性です。
中性については、以下の記事で詳しく解説しています。
yuukipine-lifelog.hatenablog.com
中性は言葉としてもイメージしやすいので、Xジェンダー=中性と思っている人も多いかもしれませんね。
ただ、実際はまだ他にも3種類あるのです。
両性
続いて両性です。
両性とは、自分の性別を男女どちらにも当てはまると認識している人のことです。
男だと言われても女だと言われてもある意味では受け入れられてしまうのが、両性の人だと考えると分かりやすいかもしれません。
無性
無性の人は、文字通り性別がない人のことです。
性別がないというと変な感じがするかもしれませんが、無性だと自分の中に男らしさや女らしさを感じることがないようです。
あるいは、性別なんて定めたくないという生き方そのものが無性であると言ってもいいかもしれません。
不定性
最後に、不定性の人は、性自認が男性と女性の間で揺れ動きます。
時と場合によって自分のことを男だと感じたり、女だと感じたり、あるいは中性と感じたりするわけです。
私は、自分自身が不定性に分類されるように感じています。
ただ、注意すべきなのは、性自認が揺れ動いているからといって、男子トイレや女子トイレに好きに入っていいというわけではないということです。
実際、多くの当事者は、身体的な性別の分類に基づいて公共空間を利用し、社会生活を送っています。
身勝手な行動で問題となっているのは、ごく一部の人であると理解してもらえると嬉しいです。
Xジェンダーは男でも女でもない4種類の性別!
トランスジェンダーとはどんな性別?
次に、トランスジェンダーとはどんな性別か解説します。
トランスとは、英語で「他の場所へ越える」というような意味を持つ言葉です。
そのため、トランスジェンダーは、性別の垣根を超えて、別の性別として生きている人だと解釈できます。
最近まで、性同一性障害と呼ばれることもありました。
MTF
MTFは、Male to Femaleの略です。
つまり、男性の体を持ち、性自認が女性である人のことです。
最近、MTFの人に女性専用スペースの使用を許可するかどうかで、議論が分かれていますね。
私個人としては、手術をして法的にも性別を変えた人のみに許可すべきだと思っていますし、それが難しかったとしても、せめて診断書は必須としてほしいところです。
しかし、同時にさまざまな意見を尊重することも大切です。
また、MTFの方について、女装している性犯罪者だというような差別的な見方をする風潮も無くなることを願っています。
FTM
FTMは、Female to Maleの略で、MTFの反対です。
つまり、女性の体を持ち、性自認が男性である人のことです。
FTMの人の場合は、トイレの使用についてあまり論争にならない印象です。
やはりそれは、身体的に女性の人が男性に加害するリスクが低いと考えられているからでしょうか。
それゆえに見逃されがちともいえるマイノリティではありますが、社会にちゃんと存在していて、悩みを抱えている人たちだという理解は必要です。
Xジェンダーとトランスジェンダーの違いは?
ここまでの説明で、Xジェンダーとトランスジェンダーの違いが分かったと思います。
Xジェンダーは、性自認が男性でも女性でもない人のことで、トランスジェンダーは性自認が体とは反対の性別の人なのです。
ただ、Xジェンダーの中にも、自分のファッションの表現として異性装をする人はいるので、見た目だけでXジェンダーかトランスジェンダーかを判断するのは難しいかもしれません。
そのため、大事なのは相手がどんな性別かではなく、相手がどんな性別であれ尊重する態度だと私は考えています。
【補足】トランスジェンダーという言葉について
実は、トランスジェンダーという言葉は、使う人や場面によって定義が異なります。
手術やホルモン治療をして、身体的な見た目そのものがトランスしている人だけをトランスジェンダーと呼ぶ場面もあります。
逆に、治療をしていなくても、自分の身体に違和感があり、反対の性別を自認していればトランスジェンダーだと言う人もいるのです。
さらには、Xジェンダーを男女に次ぐ第三の性別として考えると、Xジェンダーもトランスジェンダーのひとつだと考えられるかもしれません。
MTXやFTXといった用語は、そのような考えに基づいたものでしょう。
本来は用法を統一する必要があるところですが、性自認の問題について議論する際は、その場面で使われている言葉がどのような定義なのかを確認しておく必要がありますね。
Xジェンダーとトランスジェンダーは性自認が違う
今回は、Xジェンダーとトランスジェンダーの違いについての話でした。
いずれも性自認の問題である点は同じですが、どのような性別を自認しているかによって分類が変わってくるのです。
ちなみに、LGBTのうちレズビアン・ゲイ・バイセクシャルは性的指向についての問題です。
この解説も、いずれ記事にしたいと思っています。
【ご意見・ご感想をコメントにて募集しています。下にスクロールして、「コメントを書く」ボタンから気軽に投稿してください!】