生きづらさの取扱説明書

みんなで「生き方」を考える場所

精神科入院で保護室へ!カメラはある?トイレは?実際に入った体験談

こんにちは、結城ぱいんです。

はじめましての方は、ごあいさつもぜひ覗いてください。

 

以前、精神科の閉鎖病棟に入院した時の体験談を記事にしました。

 

yuukipine-lifelog.hatenablog.com

 

この記事では一般的な閉鎖病棟について書いていますが、実は私は保護室に入ったこともあります

保護室に入ったのは20歳の時で、それも数日間で終わりました。

 

しかし、その体験はある意味貴重なのでは?と思ったので、今回ご紹介することにします。

 

精神科の保護室とは?

 

精神科の保護室とは、病棟の他の患者さんからの隔離を目的とした病室のことです。

医療系出版社である、医学書院のページを見てみましょう。

 

精神症状のために,患者さん本人あるいは周囲に危険が及ぶ可能性が非常に高く,隔離以外の方法ではその危険を避けることができない場合に使用されます。

医学書院

 

つまり、他の方を傷つけようとしたり(他害)、自分自身を傷つけようとしたり(自傷)する恐れのある患者さんが入る部屋ということですね。

そこで外部から施錠し、場合によっては身体を拘束することで、本人の身の安全を守ります。

 

私の場合、一般の病棟では落ち着いて療養できず、自傷の恐れがあったため保護室に入れられたそうです。

ただ、状況が状況なのであまり記憶にありません…。

 

私が入院した病棟には、保護室が全部で3つあり、叫んだりドアを叩いたりしている人もいたようです。

 

精神科にある保護室の目的は?

 

保護室 目的」で検索してもあまり分かりやすい答えが出てこないのですが、私が後で主治医から説明されたのは、「精神状態の不安定な患者さんを守り、治療するために仕方なく行っている」ということでした。

 

保護室に入れられた時の私のように、自分で自分の意思がコントロールできないほどの状態に陥っている人は、無意識のうちに危険な行動をしてしまう可能性があります。

しかし、看護師さんが常にそばにいて見守ることはできません。

だからこそ、保護室に隔離して、鍵をかけることで患者さんの身を守る必要があるのですね。

 

逆にいうと、危ないことをしなければ、むやみに保護室に入れられることはないので安心してください。

 

一方、特に状況が深刻な場合は、身体拘束をするケースもあるそうです。

ただし、身体拘束については法律で厳密に定められています。

 

「身体的拘束」は行動制限の中でも制限の程度が強く、また、二次的な身体的障害(深部静脈血栓症や肺動脈塞栓症など)を生じさせる可能性もあるため、できる限り早期に他の方法に切り換えるよう努めなければならないとされています。

日本精神科病院協会

 

あくまでも治療のために権利を制限するのであって、虐待ではないということを知っておく必要がありそうです。

 

Check!

保護室に隔離するのは患者さんを守るため!

 

精神科の保護室に監視カメラが設置してある理由は?

 

私が入った保護室には、天井に監視カメラが設置してあったのが印象に残っています

調べたところ、中にはカメラのない保護室もあることが分かりましたが、それでも外部から監視するための手段は確保されているようです。

 

この理由についても、あまりはっきりした答えは出てこなかったものの、やはり「本人の命を守るため」だろうと思います

 

私自身経験があるのですが、一旦自分を傷つけようと考えると、普通は思いつかないような方法を使うことがあります。

もちろん、真似する人がいるといけないので、具体的な方法は書けませんが…。

 

そういった予想外の危険に対応するためにも、保護室にはカメラや小窓などをつけて、監視する必要があるのかもしれません。

 

精神科の保護室でトイレはどうする?



さて、ここで気になるのがトイレです。

カメラにしろ小窓にしろ、外部から中の様子が見えるような構造になっています。

すると「トイレはどうするのだろう?」という疑問が出てくるのではないでしょうか。

 

その答えはずばり「見える状態のまま」です。

 

パーテーションやカーテンがあればいいのですが、保護室は患者さんの安全を確保するためにも、最低限のものしか置かれていません

そのため、部屋の隅にあるトイレで、見える状態のまま用を足すことになります。

人権が重視されるこの時代、他の精神科病院では違う方法が取られている可能性はありますが…。

 

とはいえ、当時の私は羞恥心がどうのと考えるような余裕はありませんでした。

「とにかく今の地獄のような状態から抜け出したい」と思いながら、うずくまっていたのを覚えています。

 

保護室に入った体験談まとめ

 

ここまで、精神科の保護室とはどんな場所なのか、その目的や構造などをお話ししてきました。

 

お読みいただけば分かる通り、保護室は決して居心地の良い場所ではありません

外から鍵をかけられるし、監視カメラはあるし、トイレは丸見えです。

それに、暇つぶしのための本やゲームどころか、眼鏡・時計といった必需品まで取り上げられてしまいました。

 

そのため、可能な限り避けたいものですが、一方で病状の深刻な方を治療するためには仕方ないとも思います。

 

しかしながら、通常の入院で即保護室に入れられるようなことはないと思うので、ご自身やご家族が精神科入院をする予定の方は、基本的に心配無用です。

今回の記事は、参考程度にしていただければと思います。

 

【ご意見・ご感想をコメントにて募集しています。下にスクロールして、「コメントを書く」ボタンから気軽に投稿してください!】